北アイルランドのベルファスト(Belfast)で、アイルランド伝統文化の祭典「フラー・ヒョール・ナ・ヘーレン(Fleadh Cheoil na hÉireann)」が初めて開催されました。8月2日から始まった音楽やダンスの祭典には、約100万人の人々が訪れました。10代の若者から年金受給者まで1,300人以上のボランティアが黄色いバケットハットとTシャツを身にまとい、来訪者を笑顔でもてなしました。

音楽に包まれた街と歴史的建造物の再生

期間中は市中心部の多くが車両通行止めとなり、街角のいたる所で演奏やダンスが繰り広げられました。チャペル・レーン(Chapel Lane)にある19世紀末の元産業用倉庫「エレクトリック・ライト・ステーション(Electric Light Station)」も、地元のバー「ラヴェリーズ(Lavery's)」の手により限定のイベント会場として蘇り、大勢の観客で賑わいました。かつて街に電気をもたらした築130年以上の建物が、再び人々を引き寄せる場所となりました。

Some of the older people have been telling me they remember Belfast when it was so dark, and this is so joyful.

高齢の方々からは、ベルファストがとても暗かった時代を覚えているけれど、今回は本当に喜ばしいという言葉をいただきました。

出典: ‘Glimpse of a different Belfast’: After Fleadh party, calls for pedestrianisation for vibrant city

デリー県(Co Derry)から参加したボランティアのデイヴィー・テイラー(Davy Taylor)さんは、街の活気について語りました。かつての厳しい時代を知る世代にとっても、中心部が音楽と笑顔であふれる光景は特別なものとして受け止められています。

歩行者天国の恒久化へ高まる期待

イベントの成功を受けて、祭り期間中に実施された道路の歩行者天国化を恒久的なまちづくりへとつなげようとする動きが出ています。ベルファスト市議会のシェーマス・デ・ファイチェ(Séamas de Faoite)議員は、公共交通の活用や歩行者空間の拡大が中心市街地の可能性を証明したと指摘しました。また、緑の党のブライアン・スミス(Brian Smyth)議員も、ロイヤル・アベニュー(Royal Avenue)やドニゴール・プレイス(Donegall Place)での歩行者空間化の試行を求めています。

祭典は2027年にもベルファストで開催されることが決まっており、関係者はベルファスト合意(Good Friday Agreement)から30年を迎える2028年も含めた3年連続の開催を目指しています。音楽祭がもたらした活気を日常の街並みへと定着させるための議論が続いています。